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キャッシング体験談:17年前の債務

体験談から対応力をつける

今、昔の未返済に対する裁判所を経由した訴えが増えています。
実は今回、17年前の借り入れに対する裁判所から連絡が来た事案を取材することができました。

そこには「恐怖」が詰まっています。
手元に届いているその債権者からの督促状は、本物ですか?

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■17年前の債務が今になって督促
まず、今回の事件(これはもはや事件と呼ぶよりほかはないと感じています)の経緯についてご説明しましょう。

債務者となっているのは現在40歳になる方です。
17年前に消費者金融から借り入れをする話がありました。
正確には17年前の6月。
しかし17年前の7月からくも膜下出血によって8か月間意識が混濁したまま入院をしています。

事の始まりは17年前の6月、消費者金融の従業員からキャッシングをしてほしいと頼まれます。
従業員は知り合いであり、カードを作るだけでよいということでした。

※当時の消費者金融では従業員にはノルマがあり、新規顧客をどれだけ獲得できるのかは給料に直結していました。

のちに債務者となった男性はこのとき、借りるわけではなくカードだけならという思いから
「いいよ」
という返事だけで終わりました。
なぜならその後、くも膜下出血によって倒れ、消費者金融に向かうことはなかったからです。

■突然届いた簡易裁判所からの封書
ところが17年が経過した今年、消費者金融の債権者から突然に封書が届きました。

簡易裁判所から「特別送達」と記載された封書を手に取ったときには恐怖を感じたといいます。

開封してみるとまず第一に目に飛び込んできたのは、おそらくは正式な文書だということを感じさせる複雑な穴でした。

ページを開くのは恐ろしい、しかし、開かなければならない恐怖。
これまで男性は銀行からの融資は受けたことはあるものの、返済の滞納は一度もなく過ごしてきました。


債権者に支払え。
簡易裁判所からのその言葉に不安を感じるのは当然でしょう。


当事者目録には、訴えを起こした側の債権回収会社と、訴えられた側である自分の名前が債務者として記載されています。


販売店名と商品があります。
ここで一つ、疑問を感じたそうです。
なぜならこれでは「商品を購入したこと」になっている。
消費者金融でカードを作ってほしいという話は記憶にあるものの、商品購入の記憶は全くありませんでした。
これは後々ご紹介していきます。

立て替え金、分割払い手数料、合計。
これの金額は到底納得できるものではなく、当然、督促異議申し立てを行うことにしました。

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■督促異議申し立てに裁判所へ
居ても立っても居られず、裁判所に向かった男性はまず、相談をします。
ハンコを押した覚えのない契約に対しての督促。
しかし裁判所の相談員は異議申し立てをするしかないの一点張りでした。

※後々わかったことですが、裁判所は中立の立場であり訴えがあればそれを受理するしかないとのことです。

異議申し立てをする前に弁護士に相談することを思い立ちました。

■弁護士に相談をすると・・・
弁護士に相談をすると今回の件は5年という時効があるとのこと。

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商法
(商事消滅時効)
第五百二十二条 商行為によって生じた債権は、この法律に別段の定めがある場合を除き、五年間行使しないときは、時効によって消滅する。ただし、他の法令に五年間より短い時効期間の定めがあるときは、その定めるところによる。

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このことを踏まえて異議申し立て所の記載を弁護士に相談をしながら事細かに記入ができました。

”ポイント”
異議申し立て書は法律の知識がない個人が記入するよりも、弁護士に相談をして記入することが大切です。
ここで商法が必要になること、時効の成立年月日を明確にすることなどのアドバイスがあります。

■督促異議申し立てを行った3日後
裁判所に再び足を運び、督促異議申し立ての手続きを行います。
ちなみに、手続きをするために費用は必要なく、ここまででかかった費用は弁護士の相談料となる5千円のみでした。

申し立てを行ってから3日後、再び裁判所からの封書が届きます。
そこには「証拠を提出する」として契約書のコピーが同封されていました。

その契約書をみて愕然とします。
契約者として男性の氏名、住所、電話番号。
連帯保証人として男性の父親の氏名、住所、電話番号。
そして口座引き落とし先として男性の銀行口座があり判も押されていました。

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”不審点”
①筆跡
販売店担当者として記載されている氏名、そしてそのほか男性が記入したとされる項目すべてが同じ筆跡です。
これほど特徴的な筆跡でありながらすべてが同じ筆跡になっています。

②銀行口座
男性はこの銀行の口座を持っています。
しかし、持っている銀行口座を確認しても口座番号が違います。

③銀行口座名義人
契約者として記載されている男性の名前と、銀行口座名義人となっている男性の名前の漢字が違います。

※こちらの銀行に確認したところ現在は一人につき一つの口座となっており、個人が複数の口座を持つことはできないとのことでした。

④商品は購入していない
そもそも消費者金融でカードを作ってほしいという話はありましたが、商品購入の記憶はありません。
また商品を検索してみると空気清浄機でありそれも受け取ってはいませんでした。

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これほど怪しい契約書を堂々と送ってよこした債権者に対し如何わしさが残ります。
契約自体が無効になる可能性すらある契約書を証拠として提出した、そこにはのちに弁護士から聞かされるかつての消費者金融の手段がありました。

最終的に債権者が申し立てを取り下げる形で今回の事件は一件落着したかに思えました。
しかしここから見えてきた「今、受け取った債務の督促状は本物ですか」ということ。

■かつての消費者金融は悪徳そのもの
今回、弁護士に証拠として送られてきた契約書を確認してもらった際、驚くべき言葉が出てきました。

「10数年前の消費者金融からの督促はこんなのばっかりだよ。」

実は今回の元の債権者は、かつては大手消費者金融の一つと数えられていたところです。
現在は吸収される形で消滅しています。

バブルがはじけ、世の中が急速に不景気になったことで儲けを出したのは消費者金融です。
それが平成3年ころのこと。
ところが数年もたてばその波も落ち着いてきます。
借りたものの返せない。
そのような状況に陥ってきたからです。
消費者金融は黙っていても新規顧客であふれかえる時代ではなくなりました。
従業員にノルマを課して、新規顧客開拓にいそしまなければなくなったのです。

それが平成10年前後。
ちょうど今回の督促を行われた契約時期と一致します。

債務者とされた男性自身は、商品購入の記憶は一切ありませんでした。
実はその背景にはこのようなことがあると弁護士からの考えを聞くこととなります。

「一つの契約書があれば何通でも作られる」

恐ろしいことだとは思いませんか?
現在のように厳しい審査がなかった時代、個人信用情報機関も機能していなかった時代です。
確かに審査はあります。
しかしその審査は「氏名と生年月日」から債務履歴を確認するという簡単なもの。
例えば「ヤマザキ」が「ヤマサキ」になっただけで別人として取り扱われることもあったほどです。

今回のように本人ではない契約書でも通用する時代でもありました。

”信じられない罠”
弁護士の推測ではありますが、実際に扱った案件にも契約者と引き落とし口座の名義が異なることがあったそうです。
同じように契約者は一切記憶にない契約。

契約をしても口座引き落としの名義が間違っていれば引き落としができません。
近年ようやく浸透してきたクーリングオフですが、実は1972年から導入されている制度です。
8日間の一定期間を熟慮期間として設けられておりその期間内であれば契約の一方的な解除ができます。
口座引き落としがされれば勝手な契約が当然本人に知られてしまいます。
あえて引き落とし口座をわずかに間違えることで引き落としができないという事態を作り出し、それによって返済をクーリングオフ対象期間を難なく過ごす悪質な手法です。

今回もこの方法がとられたのではないか、それが弁護士の見解でした。

■法律を知らない恐怖
今回、この話を聞いたとき真っ先に思い浮かんだのは「時効」です。
しかし債務者とされた男性は借金に時効があることも知らず、「面倒なことになるなら払ったほうが良いのではないか」とも考えたといいます。

時効は債権者に「時効が成立したため支払いはしない」という内容証明郵便を送らなければ成立しません。

そのため債権者は「時効が成立していない債務者」には「時効があることを知らない可能性」を見つけて十数年前の債務であってもいまだに督促を行います。
債権者は裁判所に申し立てをする際に4千円がかかります。
わずか4千円で大きな金額が遅延損害金付きで回収できるのであれば手間ではないでしょう。

いまだにこのような事案があるということに驚きます。
今回は債務者とされてしまった件でしたが、実際に自分で借り入れをしたとしても法律を知らなければ莫大な遅延損害金をプラスして支払わなくてはなりません。
恐怖を感じさせる封書が届きたとき、自己完結するのではなk法律の専門家に相談することをお勧めします。