相談「返済した額が返済に充てられていない気がする」解決済み
キャッシングの解説をしているとさまざまな相談を受けることがあります。
その中の一つ、今回はぜひ多くの方にも注意していただきたいと感じたため紹介します。
返済額が返済に充てられていない気がする
1社からキャッシングをしており融資限度額いっぱいまで借り入れをしています。
返済をしてそこから借り入れをしていますが、返済額と借りられる額が違います。
悪徳業者に騙されているのではないかと不安です。
この相談を聞いて不安に思うことは「返して借りての繰り返し」になっているということです。
しかしそれよりも先に、この相談者の勘違いを正していかなくてはなりません。
Q:いくらの融資限度額があり、返済額はいくらですか?
A:50万円の融資限度額で返済額は毎月1万3千円です。
唯一救われたのはまだ1社からの借り入れだということでしょう。
一般的に融資限度額いっぱいまで借り入れをしてしまったときには次の借入先に手を出してしまいます。
そこはとどまって1社だけにしていることが唯一救いだったと考えられます。
これが複数の借入先でそれぞれ融資限度額満額まで借り入れを行い、返して借りてを繰り返しているとすればもうおまとめどころではなく債務整理の道しかないでしょう。
債務整理には大きなリスクを伴います。
Q:1万3千円を返済して、借り入れができる金額はどの程度ですか。
A:5千円程度です。おかしいと思いませんか?
50万円の借り入れに対して返済額が1万3千円、これは適正な金額です。
さて、相談者が不安に感じているのは1万3千円が返済できていないのではないかということでしょう。
1万3千円を返済して借り入れができる金額が5千円。
それでは返済したはずの8千円はどこに消えたのか、そこに疑問を感じているようです。
完全に利息のことを忘れています。
8千円が利息として支払っている金額であり、実際の元金充当額が5千円しかないという事実です。
50万円の借り入れで、元金充当額が約8千円となれば金利は18.0%でしょう。
法外な金利ではありません、利息制限法に収められています。
今度は利息の計算方法を確認しましょう。
利息=借入残高×金利÷年間日数×利用日数
利用日数とは、前回の返済日から今回の返済日までの日数です。
通常月に一度の返済となるため30日もしくは31日となります。
借入残高50万円×金利18.0%÷年間日数365日×利用日数30日
これで計算をしてみると、50万円を金利18.0%で30日間利用したときの利息は
7,397円です。
つまり、1万3千円を返済しても、利息は7,397円、元金充当額は5,603円になります。
これほどの利息を支払っていることを理解していなくてはなりません。
返済額のうち、半分以上が利息になっています。
利息を踏まえた返済を
今回の相談者には返済額の内訳を解説し、正当な返済額、金利、利息であることを伝えました。
利息の計算方法を知ればその内訳に納得するとうなずいていましたが、
同時に利息を知れば返済の計画も立てやすいとこれからに期待できる言葉もありました。
借りて返して、返して借りて。
この繰り返しから脱却するためにはやはり、計画を立てること、それしかありません。
計画を立てるためにはキャッシングのことをよく知らなければならない。
実にキャッシングとは奥深いものであり、
無事に完済し「キャッシングによって助かった」と考える方と、
返済が終わらずに「借金地獄になってしまった」と感じる方に分かれてしまうものです。
利息の計算方法についてはこちらでも詳しく解説しています。