多重債務の相談強化キャンペーンが行われている(2016年12月31日まで)
多重債務が社会問題となってから長い期間が経過し
それでもなお多重債務問題は消えることはありません。
内閣では多重債務対策本部が設置されてからもう7年が経とうとしています。
今年もまた多重債務者相談強化キャンペーンが行われます。
「多重債務者相談強化キャンペーン2016」における相談会の開催状況及び予定等について:金融庁
総量規制によって減ってきた多重債務者
正規の消費者金融からの借り入れは、
総量規制が施行されてからというもの目に見えて多重債務者は減ってきました。
個人が消費者金融から借り入れができる総額は年収の3分の1まで
たったこれだけのことで明らかな借り過ぎを防ぐ効果は絶大でした。
しかし、
年収の3分の1であれば返済ができる金額なのかといえばそうではありません。
個人によって支出の状況は異なるため
年収の3分の1でも返済額を用意できない状況に陥ることはあり得ることです。
例えば年収が300万円だと、3分の1は100万円。
300万円の年収で100万円の債務と考えると返済ができるように感じられます。
ところが年収は300万円だと毎月の収入は25万円です。
25万円で100万円の債務と考えると返済が難しいと感じられるのではないでしょうか。
こちらは消費生活センターに寄せられた多重債務窓口への相談件数です。
年度 | 2011 | 2012 | 2013 | 2014 | 2015 | 2016 |
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相談件数 | 45,587 | 38,671 | 32,202 | 30,990 | 29,123 | 10,693(前年同期 12,377) |
年々相談件数は減っているもののまだまだ多いことが分かります。
さまざまな視点から家計の収支状況を把握しなければ
多重債務の問題から離れることはできません。
管理しきれない借金にしない
そもそも複数からのキャッシングをしてしまうと、状況が混乱し返済がしづらい状況になります。
複数の借金は返済先を一つにまとめることで混乱を解消できることも少なくありません。
ところがすでに多重債務の状況が深刻になり、おまとめをしたとしても
返済が続けられそうにないのであれば
多重債務相談を考えましょう。
全国の市区町村でも、多重債務の相談窓口を用意しています。
無理が生活破綻にまで進んでしまうことは避けましょう。